everyday

風が吹くと、わずかな落ち葉が舞う

お昼、サンドイッチを持って、公園へ。
東京の紅葉も、だんだんと見応えのあるものになってきました。
風が吹くと、わずかな落ち葉が舞う。
その落ち葉は数えられる程なので、一枚一枚を見届ける。

僕の着ていたパーカーに、蚊がとまっていることに気づく。
11月、もうだいぶ肌寒いけれど、まだ蚊と出会うなんて。
パーカーの上をあちこち移動して、必死にもがきながら血を吸おうとしている。
生き残れるかどうかの瀬戸際なのでしょう、異常な程の動き方からは、
その懸命さが伝わってきます。

紅葉に出会える蚊はだいぶ稀な存在ですね。

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ささやかなもの

2007 Apple Store Live Tourで、
沢山の場所に旅をする中で、感じたことです。

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自分の知らない場所や慣れていない場所を訪れる時は、
とても緊張するし、期待よりも不安が大きくて、心細い気持ちになります。
でも、その分、そこでの出会いのひとつひとつに敏感になり、
普段の暮らしの中では気づくことのない、とても些細なことに対しても、
驚いたり、うれしくなったり、こころが温かくなったり、感動したり、
そして、感謝の気持ちがひしひしとこみ上げてきます。
こんなにも沢山の人やものに支えられて生きていることを実感します。

こうした気持ちを普段の日常の中でも感じることができて、
ささやかなものに対して感謝することができたら、
とてもすてきなことだと思います。

「人生は旅である」という、少々、ありふれていて、
あまり、こころにひっかかることが少ないようにも思える表現も、
実際の旅の中で感じることのできる、
ささやかなものに対する感謝の気持ちを、
普段の暮らしの中でも意識できたらいいなぁという、
そんな観点からアプローチしてみると、なんだか新鮮に響きます。

秋の気配が漂う朝に

organic stereo 2007 Apple Store Live Tourに向けての準備も、
よい感じに整ってきました。

昨日は、深夜にスタジオでのリハーサル。
organic stereoのライブでは、
生ドラムやエレキギターなどの大音量の楽器がないので、
自分の部屋でもリハーサルが出来るのですが、
スタジオの大きなスピーカーで音を鳴らすことで、
本番に近い環境での演奏感覚がつかめました。

リハーサルは、明け方、6:00近くまで続きました。
オーガニックとはほど遠い時間の流れですが(笑)、
ほとんどライブ経験のないorganic stereoが、
これから全国各地でライブをするわけですから、
それはもう、のんきなことをいってはいられません。

でも、スタジオからの帰り道、
秋の気配が漂う朝に、凛とした青空を眺めていると、
心地よいこころのゆとりが生まれてきたのでした。

福岡、心斎橋、名古屋、札幌、仙台、東京。
それぞれの場所の景色を楽しみながら、
よいツアーに出来たらと思っています。

お近くにお住まいの方は、ぜひ観にいらして下さい〜。

深煎りの珈琲

明日から一週間、旅行に出るので、
いいタイミングと思い、korgのキーボードを修理に。
これは、僕の機材周りで重要な役割(マスター鍵盤)で、
あまりに修理の時間がかかってしまうのは不便だったので。

下高井戸のkorg修理センターに直接持ち込んだその帰り、
そういえば、前々から行ってみたかった、
おいいしい珈琲のお店が近くだな、と思い、ふらっと寄り道。
珈琲に詳しい百景のタナカさんに以前教えていただいた、
千歳船橋にある珈琲工房ホリグチへ。

お店へ入るとすぐに、心地よい香りが漂っている。
BGMもなく、店員さんの真剣な表情などから感じる雰囲気は、
いつものドトールやスタバと違って、ちょっと緊張。
店員さんは珈琲を煎れて小さなカップで煎り具合をひと口確認してから、
テーブルに持ってきてくれる。ますます緊張。
僕は、姿勢を正して、ゆっくりと味わう。

これがこれが、めまいがするくらいに美味しいのです。
小さなカップに注がれた珈琲に、ここまで感動させてもらえるとは。
この初めての味覚との出会いは、だいぶ衝撃的でした。

日々を過ごす中で、
僕には知らないことや分からないことが山ほどあって、
そのことに向き合うたびに、
不安になったり心細くなってしまうような僕なのですが、
珈琲工房ホリグチの深煎りの珈琲を飲みながら、
知らないことに出会うことの素晴らしさを感じていたのでした。

移ろい続ける季節の中で

しばらくの間、制作作業に追われ、だいぶ忙しい毎日だったので、
スタジオ兼、僕の部屋もだいぶ荒れ放題になっていました。
これでは、新しい曲の制作もはかどらないので、
ちょっとゆとりのできた今のタイミングで、整理整頓を。
人それぞれだと思うのですが、僕の場合、
部屋のきれいさに比例して、よいアイディアが湧いてくるようなので、
ひとつのプロジェクトを終えるごとに、大まかに整理しています。

そして、生活の習慣も、元通りに修正しなくては、と、
ひさしぶりに、1時間弱のランニングに出かける。
相当ご無沙汰していたランニングシューズを履いて、夕方に家を出る。
体力の衰えをだいぶ心配しながらの道のり。
走っている最中、見る見るうちに、日が沈み、暗闇が僕を包む。
どれほど、タイムが落ちてしまったのだろう、
そんな不安を抱えながら、家に戻ると、
それほどのタイムの変化はなかった。

どうやら、季節が確実なスピードで動き続けていることを、
うっかり忘れていたようです。